ノロゲンゲ(ドギ)
2020.01.15
ノロゲンゲ(ドギ)
ゲンゲ科には数種類あるが、食用ではノロゲンゲに代表される。それも近年までは市場に流通することなく、ほとんどは廃棄されていた。産地ではゲンゲを幻魚(げんぎょ)と読ませ特産化を図るが、知ってもらうには食べてもらうしかない。不思議なゲンゲには、美味しさが優しく含まれる。
とうろ汁
①ノロゲンゲは日本海側の水深200㍍以深にいて、カニ漁の底曳き網で捕獲されることが多い。ウナギ形の30㌢ほどで、全身が寒天質に覆われる。
②近年、商品として扱われるのは喜ばしい限り。
③ぬるぬる、くねくねとして、能登半島の地方名は「くにゃら」。
④丹後半島の郷土料理に、ノロゲンゲをぶつ切りにした寄せ鍋「とうろ汁」がある。やや甘口の、しょう油煮だ。
干物
⑤能登半島の輪島には「くにゃらの燻製」という名物あり。丸干しでも、似たような味わいが楽しめると思われる。
⑥干すと、ぬるぬる感が抜けて、さっぱりとした酒の肴だ。